✔介護休業制度とは
会社によっては認めてくれるところも増えてきた「介護休業」制度。
シングル介護をする人にとって強い味方です。
そもそも、「介護休業」は仕事と介護を両立できる体制を整えるための休みです。
私は、ここを勘違いしていて在宅介護を継続させるための休みだと思っていました。
何度も繰り返しずっと使えるような、在宅介護を継続させるための休みではありません。
在宅介護を継続させるためには、介護保険制度を利用してデイサービスや訪問介護を使う。
この2つは別物です。
自分の日常を支える制度を、自分でちゃんと理解することが必要です。
厚生労働省 介護休業制度について
https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyoukintou/ryouritsu/kaigo/introduction/index.html#sec01
厚生労働省 介護保険制度とは
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12300000-Roukenkyoku/2gou_leaflet.pdf
✔正社員退職 私の場合
私は、もともと転職を繰り返していたため、介護が始まって母と2人になってから正社員雇用で働きました。経済力があれば母の施設選択肢も増えるし、何より介護は数年やってあとは自分のために生きるつもりでした。制度が使えそうなら使ってあとは自由に生きよう、と思っていました。
結果、そうはならなかった。
残業もものすごくやったし、近いエリアへの出張も多かった。仕事は好きだった。
会社には、要介護の母がいることは伝えていました。理解してくださる方も多かった。
だからと言って仕事量が減るわけではありません。みんな、育児や家族の事情を抱えて働いている。私だけ特別扱いは無理な話です。
どんどん進行する母と、激務を抱えて鬱になり、結果入社3年であえなく退職しました。
今思えば、中年を雇ってくれた会社には感謝しかありません。
今シングル介護で働きながら一人で悩んでいる方、
利用できる制度はどんどん利用して仕事を続けてください。
✔労力キャパオーバー
介護生活初期のころは、実際の介護生活と、会社に認識してもらっている状況と、利用している制度との間にズレが発生しやすいです。
そのズレを修正して、生活のバランスをとるための労力がものすごく半端なく自分を圧迫します。
実際は病気の進行速度が速くて困っている。
会社は、前回聞いた状況とあまり変わらないと認識している。
利用している事業所さん(担当者さん)と連携があまり上手くいかず悩んでいる。
様々な制度を利用できて一安心と思っても、問題は次から次へと発生します。
それに対応するべく、ケアマネジャーさんと相談しながら形を変えていく。
その作業が非常に大変です。
もともと、ピッタリはまる介護体制なんてないんです。
どっかを活かして、どっかは妥協する。妥協した部分は自分で補填する。
問題に出くわし、自分で補填し、会社に相談(申し訳ない気持ちでいっぱい)。
これを要介護者に寄り添いながらやります。
仕事にも責任を持ちたいから頑張る。
そうしているうちに疲れ果ててしまいます。
労力のキャパオーバーです。
シングル介護しかも在宅で継続を選んだ場合、これが介護離職の一番の原因だと私は思います。
優先順位を決めて、あとは仕方なし、です。
究極は、「仕事と自分」をとるか、「家族と自分」をとるか、となってしまいますが、
どちらを選んでも自分を責めないで欲しいと思います。