✔荒んだ心に染みわたる誰かの優しさ
今日も名古屋は寒い一日。
最近は、自分の健康のことばかり心配で、
母にあまり優しく接することができていませんでした。
ささくれた心に人の優しさが染みむ今日このごろ。
今回は、ありがとう集です。
病院の案内係のかたへ
入院先の大きな病院は拡張工事中。
名古屋に雪が降った朝、電車を乗り継いでようやく病院にたどり着いた。
高齢者が多くて、皆さん迷うから、
「私は自力で検査科に行こう」と意気込んでいた時、
「おはようございます、どちらの科に行かれますか?」と、
笑顔で話しかけてくださった、若い女性の案内係のかた。
「わかりにくいですよね、こちらです。近くまでご案内しますね」
親切にエレベーター前まで案内してもらった。
一人で心細かったので、正直ほっとしました。
仕事とはいえ、雪の中、ご自身もきっと通勤が大変だったはず。
彼女はその後もずっと、冷える正面玄関でたくさんの患者さんをお迎えしていた。
朝から優しい笑顔を向けてくれて、ありがとうございました。
かかりつけ医の看護師Yさんへ
一昨日、かかりつけ医に行った時。
連休明けで大混雑でした。
母は大人数だと怖がるし、独語も多いので、
周りの人に迷惑だ、どうしたもんかと思っていた。
奥から、ずっとお世話になっている看護師Yさんが出てきて、
「こうやんさん、お母さん、おはようございます。
良かったら処置室で待っていてくださいね~。」と言いながら、
テキパキとパイプ椅子を倉庫から出して、処置室に案内してくれた。
あ、ありがたいです…。
混んでいる時なのに、嫌な顔一つ見せず、
母の状況を見てすぐ対応して頂いた。
おまけに、他の看護師さんたちも、
「お母さん、テレビが見たいでしょうから、席が空いたらご案内しますね」
と始終気にかけてくださった。
「なんで月末入院なんだろう、人生がついてない」と、
この日も私は、朝起きた時からグダグダと考えていた。
母への態度も悪く、母は車の中でダンダンと足踏みをして怒っていた。
そのグダグダが、皆さんの優しさでプァァーっと吹き飛びました。
ありがとうございます。
昔からのデイの職員Tさんへ
寒い朝、母はちっとも布団から出てこない。
私が一時間前から支度をしていても、びくともしない。
「ちょっと、いつまで寝てんの?お迎え来ちゃうから!!」
叩き起こして、着替え、整容、トイレ、朝食。
寒い中、Tさんが玄関に迎えに来てくれた。
「ちっとも朝起きてくれなくて、今喧嘩してました」
「寒いですもんね~。私達でも朝起きられないですもん」
そ、そうですよね。
母は認知症だった。
元気な人でも起きられないのに。
そして確実に、Tさんの方が私達より早起きしている。
玄関の外にいるご自身が一番寒いのに、
「ごめんね、私の手が冷たくて」と、母の手を取って、
寄り添って言葉をかけてくれた。
ありがとうございます。
イライラでパンパンの感情が爆発しないで、シュ~っとしぼみました。
新しいデイの管理者Aさんへ
私が自分のことを心配する時間が増えて、
母に構う時間が減った。
いつもの着替えも、リハパンとパット交換も、
私が嫌々やっているから、母に指示が伝わらない。
そのうえ、そこら中叩いて怒りを表す。
そのことをAさんに話すと、
「あれ!?私を見て~ってことですね!
いつも見てますよ、このこの!」
と、上手な冗談にして母に向かって笑ってくれた。
そ、そうだった。
母は認知症だった、また忘れてた。
不安や依存、不穏は標準装備、当たり前田のクラッカーだった。
だが、今の私は上手く対応ができないので、Aさんに母を預けた。
夕方、母は満面の笑顔で帰ってきた。
非常によく喋り、着替えも食事もすんなり済んだ。
ありがとうございます。
ユーモアって大切だな。
気持ちがとても楽になりました。
この他にも、訪看さん、来る方皆さんに「ご自身を大事にしてください」と、
ケアマネさんに「退院の時は迎えにいくから」と、
マッサージの先生には、母の取り留めない言葉に「うんうん」と傾聴してもらって。
感謝しかないです。
昨日、近くの公園で桜の木を近くで見たら、
形がはっきりわかるくらいに、蕾が育っていた。
皆さんにもらった優しい気持ちは、他の誰かに渡します!
Pay it forward。
春を目指して、頑張るぞ。
明日は休みじゃ。