✔どう思ったらいい?
今週末は、最強寒波が来ているそうです。
どうか気をつけてお過ごしください。
本日は、みんな頭を悩ませる、でも一番大切な排泄ケアについてです。
毎日私が思って、やっているお話です。
介護職の方には「基本よね~」と一蹴されてしまうことですが、
家でも施設でも続けていて効果を感じていることなので、
ちょっとだけお付き合いください。
一般的に、認知症が中程度になると、
排泄の失敗が出始めると言われています。
ただ、あくまでも一般論のため、
人によっては軽度でも起こることだと思います。
始めのころは特に、本人の自尊心は傷ついてしまい、
こちらも心理的ショックが大きくて、
全くと言っていいほど上手く対応できません。
親は、まず失敗したことがショックで、
まして子に片付けてもらうなんて、悲しくてやりきれません。
子は、親の失禁や失便姿なんて、悲しくてできれば見たくありません。
また、身内と言えども、排泄はとても個人的なことです。
誰も、親の排泄パターンや、本人のお尻の拭き方なんて知りません。
そのため、誘導や片付け方法など物理的対応と共に、
お互いの自尊心を守るため、心のケアもとても大切だと私は思います。
ケアされる人も、ケアする人も、心を落ち着けられれば、
どんなにいろんな失敗があっても、再び立ち上がれます。
だって毎日、毎時間、それはやってくるのだから。
✔気の持ち方と声掛け方法 私の鉄板2つ
出ないよりいい。
もう、この一言に尽きます。
生き物だから、食べたら出さねばなりません。
出たものを確認すると、健康状態も把握できます。
出てこなければ最悪入院です。
膀胱炎になったり、宿便が原因で腸の病気になったりすることもあります。
生き物だから!!
出てきてくれてありがとう!!
みんなそうだよ。
失敗した人は、この世で自分だけがおかしいと思っています。
高齢になれば誰しも、高齢でなくても健康状態によって、
ちょぴ漏れや失敗はつきものです。
自分が失敗すると、そんな世間のことも忘れてしまうくらいに
恥ずかしく、なんとか隠そうとします。
なので、
「みんな年取るとやるよ~。気にしないでいいよ」
「私もね、お腹痛いときは失敗しちゃうよ!」
などと声を掛けています。
これは、リハビリパンツを履きたくない、という人にも効果的。
「旅行なんかでトイレに行けない時、みんな履いてるんだって。
ほら、CMもやってるよ」
「ドラッグストアに行くと、壁一面これで何十種類もあるんだよ。
それだけ、みんな履いてるってことよ」
「これね、日本の最先端の技術がつまったパンツなんだ。
今、大人気でみんな履いてるのよ~。
日本で最先端ってことは、世界の最先端だからね」
「人間って、赤ちゃんでも、年とってからも、
みんな紙製品のお世話になるよね~。紙製品メーカーは儲かってるのかなぁ?」
失敗しているのは自分だけではない、とわかると、
「え?みんなもなの?」
などと呟いて、割と素直にこちらに従ってくれます。
混乱が落ち着けばケアや片付けができます。
日本人が、みんなそう、と聞くと安心する傾向にあることも、
心理的に有効なのかもしれません。
それから、見つけた時に思わず怒ってしまうこと。
これも、みんなそうです。
だから、怒ったことで自分を責めず、
片付けて気持ちが落ち着いたら、
「何かありましたか?」くらいに思って、
いつものように、自分にも要介護者にも笑ってあげて下さい。
✔一日に何度もあることだから
私も母もいろんな失敗をしてきました。
施設でもいろんな場面があります。
でも、排尿排便は、毎日毎時間です。
失敗の種類は変わっても、
生きている限り、ずっと終わりはありません。
「うわぁぁ」と思っても、悲観的にはならない。
日々是好日、とまではいきませんが、
そんなふうに思うのが一番の薬かもしれません。
そうは言っても、畳の上は勘弁だぜ。
あと、水様便は心が砕け散るぜ。
明日も働くのよぉ!