今年も開催、春の不穏祭り

介護日記
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✔季節が変わる。

最強寒波が続きますが、体調はいかがでしょうか。
雨水、春と冬の季節が混じる時期。
降る雪が雨に変わるころ、うちの母ちゃんの、
やや不穏な日々がやってきています。


母は、認知症が進むにつれて、もともとの性格なのか、
穏やかになっています。
これは、本当にありがたいです。
トイレの時も、着替えの時も、
「ありがと、ありがと」と小声で言いながら、
自分でも頑張ってやろうとします。

だがしかし!

有難いことに、大きな失敗や不穏は年に数回になりましたが、
この季節の変わり目、特に春はいつもより不穏ハプニングが増えます。
本人がもともと春の気温変化に弱くて、花粉症もひどかったことも
要因かな、と思っています。

✔今年は。

ベン。出てよかったけど。

一昨日の朝、いつもなら機嫌よく起きる母は、
トイレに誘導したとたんに不機嫌になりました。

今回は、私は喧嘩、ふっかけてないですよ。
いつも通り、笑いながら起こして、トイレ行くぞーと誘導しました。

便器に座らない。
ベンを触ろうとする。
何かが気に入らないのか、お腹が痛いのか。
確かに便秘3日目だったので、昨夜薬を飲みました。

言いたいことが言葉にならないので、わー!っと言って、
更に動くので、私の腕や顔にゆるいベンがチョッピリ飛んできた。
久方ぶりに壁もチョッピリやられた。

…大丈夫、このくらい私の仕事では日常です。
仕事では、他人の排泄物が顔に飛ばないように絶対防御するけど。
大丈夫だ、母ちゃん、被害は少ない。任せろ。
ガッテンダ。

でも、今は仕事ではなくて、母なので応戦しました。
「ちょっと!!顔に飛んだって!!じっとして!」
なんとか綺麗にして、リハパンとパット、ズボンも履いた。
落ち着かせて、本人にお茶を出して、便座と壁も掃除。

トイレが終わって、
「なんでやねん、母ちゃん、朝からないわー」と私が言うと
「ごめんね…」と母。

「いいよ、私が機嫌悪い時もあるから。そんないつも機嫌いい人なんていないさ」
「ごめんね…、ありがと」

普通に二人で笑って朝ご飯を食べました。

お迎えに来たデイサービスのスタッフさんの顔を見た母は、
満面の笑顔で出発していきました。
イッテラ~。

デイサービスで。

その日の夕方、送り届けてくれたデイサービスのスタッフさんから、
「今日は、帰ります、と何回も言って席を立ってみえました。
お腹が痛かったのかもしれませんし、みんなで見守って、
結局笑っていただけました」

ありがとうございます。

おやつの頃まで、
手を挙げて、「ハイ、帰ります」と言っていたそうです。
謎の挙手制。

スタッフさんも笑ってくれていたようで、
ごめんなさい、私も笑ってしまいました。

✔昨年は。

昨年の春は、デイから帰ってきて、一人で私の帰宅を待っている間、
大きい方がしたくなり、リハパンにして、
それが気持ちが悪かったのでしょう。
流しに置いてあった洗った皿に、大きい方が乗っていました。

一皿ではなく、ご丁寧に3皿ほどに分割していただいたので、
そこにあったすべての皿は全部処分する運びになりました。笑。

ウワー、と思って片付け始めて、
あぁ、でもだぶん頑張ってなんとかしようとしたんだな、
早く帰ってきてあげられなくて悪かったなと思いました。
片付けが大方終わった頃に、笑いがこみ上げてきたものです。

それ以降、我が家の皿は、8割プラスチックです。
私は湯呑とマグカップは陶器がいいんだぁぁ。

✔施設でも。

季節の変わり目は、施設でも、いつもより不穏になる人と時間が増えます。

ずっとフロア中の扉を開けて、出口はどこだと言われる。
トイレ介助の時に、ブサイク黙れ、と言われる。
風呂にあんたも入れ、キッタナイんだから、と言われる。
蹴られ、叩かれ、掴まれる。

…。毎日、毎時間、というわけではないし、
まだ私の施設は優しいほうだと思います。
ただ、一人一回でも、一日に何人か重なると、
さすがに夕方に涙がちょちょぎれて、同僚に愚痴ります。

母がもし、ひどい暴言暴力を振るう人であったら、
デイサービスのスタッフ皆様、大丈夫、私に遠慮は不要でございます。
どうか、すぐに教えてください。

✔春がやってくるのだ。


季節の変わり目のわちゃわちゃ。
その結果、母もちょっと病状が進行していくように感じます。

数年前の私なら、
母の不穏にも、病気が進んでいく悲しさにも耐えられなくて、
私のほうが不穏になっていました。
なんでやねん。

ですが、今は何かあっても淡々と片付けて、もう笑っちゃってます。
そして、また彼女は認知症が進んでしまうのかな、と寂しく思います。

母が優しいのは当たり前だと思っていた私。
何も言わない母の、その優しさに漬け込んで生きてきました。
母といつか別れる前に、彼女がどんなに優しい人であるかを
知ることができて、本当によかったです。


本当はきっと、デイサービスで迷惑をかけていると思います。
でも、どなたも、
「お母さんは穏やかでこちらも癒されます」と
声を掛けて、私に母の優しさを感じさせてくださいます。
そう思わせてくれている、デイサービスのすべてのスタッフ皆様に感謝です。

母ちゃん、みなさん、ありがとう!
春が来ますね!!

明日も働きます。

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